OBS Guide
配信PCスペックCPUGPU

OBS配信・録画に必要なPCスペック目安【用途別に数値で解説】

OBSで配信・録画するために必要なPCスペックを用途別に解説。ゲーム配信はCore i5+GTX1060以上、4K録画はRTX推奨など、CPU・GPU・メモリの具体的な数値で比較しています。

公開: 2026-03-05  /  更新: 2026-03-20

OBSで配信・録画を始めるとき、「自分のPCで動くのか」「どのスペックが必要か」は誰もが気になるポイントです。

結論から言うと、1080p/60fps配信ならRTX 4070クラスのGPU + 32GBメモリがあれば快適に動作します。ただし、ゲームの種類や配信品質によって必要なスペックは変わります。

このページでは、実際にOBS 32.0.4を使った検証をもとに、用途別の最低・推奨スペックを具体的な数値で解説します。


配信・録画に必要な最低スペック

構成用途CPUGPUメモリSSD
最低構成720p・30fps・ゲーム配信i5-12400 / Ryzen 5 5600RTX 3060 / RX 660016GB DDR4500GB NVMe
標準構成1080p・60fps・ゲーム配信i7-13700K / Ryzen 7 7700XRTX 4070 / RX 7800 XT32GB DDR51TB NVMe
高品質構成1440p・60fps / 4K・30fpsi9-14900K / Ryzen 9 7950XRTX 4090 / RTX 5070 Ti32〜64GB DDR52TB NVMe

ゲームしながら配信する場合、GPUのエンコーダ(NVENC)を使うことでCPU負荷を最小限に抑えられます。


CPUとGPUの役割分担

OBSのエンコード方式によって、PCへの負荷のかかり方が大きく変わります。

NVENCエンコード(GPU担当)
  • CPUへの負荷が最小
  • ゲームパフォーマンスへの影響が少ない
  • RTX 30/40/50シリーズ推奨
  • ゲームしながら配信する場合の第一選択
x264エンコード(CPU担当)
  • CPU使用率が高くなる
  • 同ビットレートでNVENCより高品質になるケースがある
  • 配信専用PCで使うのが理想

ゲームしながら配信するならNVENC一択です。配信専用PCを別に用意できる場合は、x264での高品質エンコードが選択肢に入ります。


OBSの出力設定でスペックを活かす方法

実際のOBS設定画面で、PCスペックに合った出力設定を行う手順を解説します。

ステップ1:設定画面を開く

OBS上部メニューの「ファイル」→「設定」をクリックします。

OBSのファイルメニューから設定を開く手順

ステップ2:出力モードを「詳細」に切り替える

設定画面の左側から「出力」を選択し、出力モードのドロップダウンを「基本」から「詳細」に切り替えます。

OBS出力設定で基本から詳細モードに切り替える

基本モードでも設定できますが、詳細モードにすることで配信と録画のエンコーダを個別に設定できます。RTX GPUを持っている場合、配信は「ハードウェア (NVENC, H.264)」が自動で選択されています。

ステップ3:配信タブのエンコーダ設定

配信」タブでNVENCの詳細設定を行います。

OBS詳細出力モードの配信タブ・NVENCエンコーダ設定

RTX GPUを使った配信の推奨設定(検証環境での実測値):

項目設定値理由
映像エンコーダNVIDIA NVENC H.264RTX GPU使用時の第一選択
レート制御CBR(固定ビットレート)配信の安定性を優先
ビットレート6000〜10000 KbpsYouTubeは10000 Kbpsまで有効
プリセットP5: Slow(高品質)RTX 5070 Ti以上なら高品質でも負荷少
マルチパスモード2パス(1/4解像度)品質向上・GPU負荷は小さい
Look-ahead有効動きの激しいシーンの品質向上

注意: プリセットをP6・P7にすると品質は上がりますが、GPU負荷も増加します。ゲームしながら配信する場合はP4〜P5が現実的な選択です。

ステップ4:録画タブの設定を確認する

詳細モードに切り替えたら「録画」タブを選択します。

OBS詳細出力モードの録画タブ設定

検証環境(RTX 5070 Ti)での推奨設定:

項目推奨値備考
録画フォーマットHybrid MP4 [ベータ版] (.mp4)編集しやすいMP4形式
映像エンコーダハードウェア (NVENC, H.264)RTX GPU使用時の推奨
音声エンコーダFFmpeg AAC標準設定で問題なし
録画ファイルのパス専用ドライブ推奨OSドライブと分けること

注意: 「映像エンコーダ」を「(配信エンコーダを使用)」に設定すると、録画中に一時停止できなくなります(画面下部に警告が表示されます)。録画を独立して管理したい場合はNVENCを個別指定してください。


ゲーム別の推奨スペック

Apex Legends・Valorant(競技FPS)

項目推奨スペック
CPUi7-13700K以上
GPURTX 4070以上
ポイント240fps以上のゲームプレイを維持しながら1080p/60fps配信するため上位GPUが必要

マインクラフト(Java版)

項目推奨スペック
CPUi5-12400以上(Javaは高クロックが重要)
GPURTX 3060以上
メモリ32GB(Java仮想マシン + OBS分が必要)

MMORPG・オープンワールド

項目推奨スペック
CPUi7-12700K以上
GPURTX 4070以上
メモリ32GB
SSD1TB以上(ゲームデータが大きい)

配信専用PCの構成(2PC配信)

本格的な高品質配信を求める場合、ゲームPC + 配信PCの2台構成が有効です。

ゲームPC
  • ゲームに特化・配信エンコードなし
  • HDMI/キャプチャカードで配信PCに映像を送る
配信PC
項目スペック
CPUi7-12700以上(x264エンコード用)
GPURTX 3060程度(映像処理)
メモリ16〜32GB
役割x264での高品質エンコードを担当
キャプチャカード(接続用)
  • AVerMedia Live Gamer 4K (GC573)
  • Elgato 4K60 Pro MK.2

メモリの重要性

容量用途
16GBゲーム + OBSのみ。Chromeを同時に開くと不安定になりやすい
32GBゲーム + OBS + 配信管理ツール + ブラウザ。ほとんどの配信に十分
64GB以上4K録画・After Effects等の動画編集を同時使用するプロ環境向け

SSDとストレージ

録画データは想像以上に容量を消費します。

解像度・fpsビットレートファイルサイズ目安
1080p / 60fpsH.264 CBR 50Mbps375MB/分 ≈ 22GB/時間
4K / 60fpsH.264 CBR 150Mbps1.1GB/分 ≈ 67GB/時間

録画用にはOSとは別の専用SSD(1〜2TB)を用意することを推奨します。NVMe SSDが書き込み速度的に安全です。


NVIDIAとAMDの比較

項目NVIDIA RTX(NVENC)AMD Radeon(AMF/VCE)
エンコード品質高い(長年の実績)RX 7000系から改善
AV1対応RTX 40シリーズから対応RX 7000系から対応
OBSとの相性非常に良い良い
配信用途の推奨度

配信用途ではNVIDIA RTX推奨です。OBSとの動作実績が豊富で、NVENCの品質は安定しています。


実機でのCPU負荷(ゲーム録画中・NVENC使用時)

実際にゲームを動かしながらOBSで録画した状態での実測値です。

OBSでゲーム録画中のメイン画面

ステータスバーを拡大すると、録画中(00:00:17)にもかかわらず CPU: 0.4〜1.0%・60.00/60.00 FPS を維持しています。

録画中のCPU使用率とFPS拡大表示

NVENCエンコードをGPUに任せることで、CPUへの負荷が0.4〜1.0%に抑えられています。ゲームのフレームレートを犠牲にせず配信・録画できる理由がここにあります。

x264(CPUエンコード)との比較

同じゲームを同じ設定でx264に切り替えて録画した場合の実測値です。

x264エンコードでゲーム録画中のOBS画面 x264録画中のCPU使用率3.3%とFPS表示
エンコーダCPU使用率FPS
NVIDIA NVENC H.2640.4〜1.0%60.00 / 60.00
x264(CPUエンコード)3.0〜3.3%60.00 / 60.00

検証環境はi9-14900Kのため、x264でも60fps維持できています。ただしミドルレンジのCPU(i5・Ryzen 5クラス)では、x264録画中にゲームのフレームレートが落ちるケースがあります。ゲームしながら配信・録画するならNVENCを使うことが基本です。


検証環境

本記事の設定・スクリーンショットは以下の環境で検証しています。

項目スペック
CPUIntel Core i9-14900K
GPUNvidia RTX 5070 Ti
メモリDDR5 64GB (32GB×2) 6000MHz
SSD3ドライブ構成
電源1000W
CPUクーラーROG RYUJIN III 360
OBSバージョン32.0.4

まとめ

  • 1080p/60fps配信にはRTX 4070 + 32GB RAMが快適
  • ゲームしながらの配信はNVENCエンコードが負荷を分散
  • OBSの出力設定は詳細モードにして配信と録画を個別設定
  • 録画用に別ドライブ(1TB以上)を用意する
  • 本格配信を目指すなら2PC構成がベスト

関連記事