NVENCはNVIDIA GPU内蔵のハードウェアエンコーダで、CPUをほとんど使わずに高品質な録画・配信ができます。
x264と比較した特徴や、各設定項目の意味を把握することで最適なエンコード設定を組めます。OBS録画設定おすすめも合わせて参照してください。
推奨設定(ひと目でわかる表)
録画用(ゲーム実況・一般)| 項目 | 推奨値 |
|---|---|
| エンコーダ | NVIDIA NVENC H.264 |
| レートコントロール | CQP |
| CQP値 | 23 |
| プリセット | Quality |
| Look-ahead | ON |
| Psycho Visual Tuning | ON |
| GPU | 0 |
| Max B-frames | 2 |
| 項目 | 推奨値 |
|---|---|
| エンコーダ | NVIDIA NVENC H.264 |
| レートコントロール | CBR |
| ビットレート | 4,000〜6,000 kbps |
| プリセット | Quality |
| Look-ahead | ON |
この記事でわかること
- NVENCとx264の違い
- レートコントロール(CQP / CBR / VBR)の使い分け
- プリセット(Quality / Performance)の選び方
- Look-ahead・Psycho Visual Tuningの効果
- AV1(NVENC AV1)の使いどころ
NVENCとx264の比較
| 項目 | NVENC | x264 |
|---|---|---|
| 処理場所 | GPU内蔵エンコーダ | CPU |
| CPU負荷 | 低い(ほぼゼロ) | 高い |
| GPU負荷 | 増加するが軽微 | なし |
| 画質(同ビットレート) | x264より若干低い | 良い |
| 安定性 | 高い | CPUスペックに依存 |
| 推奨用途 | ゲーム録画・配信 | 高品質エンコード |
ゲーム録画・配信ではNVENCが圧倒的に推奨されます。x264が有利なのは、ゲームをせずにエンコードだけに専念できる環境(動画の再エンコードなど)に限られます。
レートコントロールの設定
CQP(録画用・推奨)
品質固定モードです。映像の複雑さに応じてビットレートが自動調整されます。
CQP値の目安:
| CQP値 | 画質 | ファイルサイズ(1080p60fps/1時間) |
|---|---|---|
| 18 | 最高品質 | 15〜25 GB |
| 21 | 高品質 | 8〜15 GB |
| 23 | バランス(推奨) | 4〜8 GB |
| 26 | 軽量 | 2〜4 GB |
| 30 | 最小サイズ | 1〜2 GB |
CBR(配信用)
固定ビットレートモードです。配信プラットフォームは安定したビットレートを要求するためCBRが適しています。
VBR(可変ビットレート)
最大ビットレートと目標ビットレートを指定します。最大値を設定しながらもCBRより効率的にエンコードできます。
プリセット
Quality(推奨)
画質優先のプリセットです。GPU負荷はPerformanceより若干高くなりますが、ほとんどの環境で問題ありません。
Performance
速度優先のプリセットです。低スペックGPUや、GPUが他の処理で高負荷の場合に使用します。
Look-ahead
ON推奨。先読み処理を有効にすることで、シーンの変化を予測してビットレートを最適に配分します。特にCBR・VBR使用時に効果が大きいです。
Psycho Visual Tuning
ON推奨。人間の視覚特性に合わせた最適化を行います。同じビットレートでも主観的な画質が向上します。
Max B-frames
2推奨。双方向予測フレームの最大数です。値を上げると圧縮効率は上がりますが、エンコード処理が重くなります。通常は2で十分です。
GPU
複数のGPUがある場合に選択します。0(最初のGPU)でOKです。
AV1(NVENC AV1)の使いどころ
RTX 4000番台以降のGPUではAV1エンコードが使用できます。
H.264と同画質で約30〜40%ファイルサイズを削減できます。
ただし注意点があります:
- 古い編集ソフトではAV1に対応していない場合がある
- 再生にAV1対応プレーヤーが必要(VLC 3.0以降など)
- 配信はYouTube等での対応状況を確認する
動画編集素材として使うならH.264、長時間アーカイブ録画や容量を節約したい場合はAV1が選択肢になります。
検証環境
CPU: Intel Core i9-14900K
GPU: Nvidia RTX 5070 Ti
メモリ: DDR5 64GB (32GB×2) 6000MHz
SSD: 3ドライブ構成
電源: 1000W
CPUクーラー: ROG RYUJIN III 360
OBS: 32.0.4
ドライバ: 最新版
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まとめ
OBS NVENCの設定ポイントです。
- 録画はCQP 23がバランス型の基準。高画質が必要なら18〜21
- 配信はCBRでプラットフォームの推奨ビットレートに合わせる
- Look-ahead・Psycho Visual TuningはONで画質が向上する
- RTX 4000番台以降はAV1で大幅なファイルサイズ削減が可能