結論:どのレート制御を使えばいいか
| 用途 | 推奨 | 理由 |
|---|---|---|
| 配信 | CBR | 配信プラットフォームが安定して処理できる |
| 録画(高品質) | CRF | ファイルサイズを抑えつつ高画質を維持できる |
| 録画(互換性重視) | CBR | どの環境でも再生できる |
CBR(固定ビットレート)
CBRはビットレートを常に一定に保つ方式です。
設定値: ビットレート 6,000 kbps
→ 動きが少ない場面でも: 6,000 kbps
→ 動きが多い場面でも: 6,000 kbps
メリット
- 配信プラットフォームが安定して処理できる
- ファイルサイズが予測できる
- どの再生環境でも安定して再生できる
デメリット
- 動きの少ない場面は無駄にビットレートを使う
- 動きの多い場面で品質が落ちる場合がある
推奨用途
- 配信(必須): YouTube・Twitch・ニコニコ等すべての配信はCBRを使う
- 互換性を重視した録画
VBR(可変ビットレート)
VBRは映像の複雑さに応じてビットレートを変動させる方式です。
設定値: ビットレート 6,000 kbps(最大値)
→ 動きが少ない場面: 2,000 kbps(自動調整)
→ 動きが多い場面: 6,000 kbps(最大値)
メリット
- ファイルサイズを抑えられる
- 動きの多い場面で高品質を維持
デメリット
- 配信には不適(プラットフォームが処理できないことがある)
- ビットレートが変動するため品質が不安定
推奨用途
- 一般的には使用しない(配信でも録画でもCBR/CRFが優先)
CRF(固定品質・Constant Rate Factor)
CRFは映像品質を一定に保つ方式です。ビットレートは映像の複雑さによって自動調整されます。
設定値: CRF 20
→ 動きが少ない場面: 低ビットレートで高品質
→ 動きが多い場面: 高ビットレートで高品質を維持
CRF値の目安
| CRF値 | 画質 | ファイルサイズ |
|---|---|---|
| 0 | 無損失 | 非常に大 |
| 15〜18 | 視覚的無損失 | 大 |
| 20〜23 | 高品質 | 中 |
| 28〜30 | 標準 | 小 |
| 40以上 | 低品質 | 非常に小 |
推奨: 18〜23(録画用途)
メリット
- 録画の品質を一定に保てる
- ファイルサイズの効率が良い
デメリット
- ファイルサイズが予測しにくい
- 配信には使えない
推奨用途
- 録画(高品質保存): x264でCRF 20前後が標準
NVENCのCQ(Constant Quality)
NVENCでのCRF相当の設定はCQ(Constant Quality)です。
エンコーダ: NVENC
レート制御: CQ
CQ値: 18〜23
x264のCRFとは値の基準が異なりますが、同様の概念です。
設定手順
配信設定(CBR)
OBS → 設定 → 出力
出力モード: 詳細
配信タブ:
レート制御: CBR
ビットレート: 6,000 kbps(サービスに合わせて調整)
録画設定(CRF)
OBS → 設定 → 出力
出力モード: 詳細
録画タブ:
エンコーダ: x264
レート制御: CRF
CRF: 20
比較まとめ
| 方式 | ビットレート | 品質 | ファイルサイズ | 用途 |
|---|---|---|---|---|
| CBR | 固定 | 変動 | 固定 | 配信・互換性重視録画 |
| VBR | 変動(上限あり) | 変動 | 変動 | ほぼ使わない |
| CRF | 変動(自動) | 固定 | 変動 | 高品質録画 |
検証環境
CPU: Intel Core i9-14900K
GPU: Nvidia RTX 5070 Ti
メモリ: DDR5 64GB (32GB×2) 6000MHz
SSD: 3ドライブ構成
電源: 1000W
CPUクーラー: ROG RYUJIN III 360
OBS: 32.0.4
まとめ
- 配信は必ずCBR(固定ビットレート)
- 録画の高品質保存はCRF(固定品質、推奨値18〜23)
- VBRは配信にも録画にも基本的に使わない
- NVENCの場合はCRF相当の設定がCQ
- CRF値は小さいほど高品質・ファイルサイズ大