配信では問題ないのに録画だけ音ズレする、というトラブルはOBSユーザーからよく報告されます。
配信と録画では処理の仕組みが異なるため、録画専用の設定を見直すことが解決への近道です。OBSの録画全般については「OBS録画設定おすすめ」も参考にしてください。
解決方法(すぐ試せること)
まずこの3つを試してください。
- 録画フォーマットを MP4からMKVに変更する
- エンコーダを NVENC(ハードウェアエンコード) に変更する
- OBSとWindowsのサンプルレートを 48kHz に統一する
特にMP4からMKVへの変更だけで改善するケースが非常に多いです。
よくある症状
以下の症状がある場合、この記事が該当します。
- 配信では音ズレしないのに、録画した動画だけ音がズレている
- 録画開始直後は問題ないが、長時間録画になるとズレが大きくなっていく
- MP4形式で録画すると音ズレするが、MKVでは発生しない
- ゲーム音は正常なのにマイクの声だけ遅れている
簡単チェックリスト
音ズレ発生時はまず以下を確認してください。
- 録画フォーマットが MKV になっているか(MP4は要注意)
- OBS設定 → 音声 → サンプルレートが 48kHz になっているか
- Windowsのサウンド設定でサンプルレートが 48kHz になっているか
- 録画エンコーダが NVENC になっているか(NVIDIA GPU使用時)
- 録画中のCPU使用率が90%を超えていないか
原因
MP4形式のリアルタイム書き込み負荷
MP4はファイル構造上、録画終了時にファイル全体を書き直す処理が発生します。録画中も継続的なヘッダー管理が必要で、これがCPUやストレージに負荷をかけて音声と映像の同期がずれる原因になります。
特にCPU性能が高くないPCや、書き込み速度が遅いHDDを使用している場合に起きやすいです。
CPU過負荷
録画ではエンコード処理が常時発生します。x264(ソフトウェアエンコード)はCPU負荷が高く、他の処理(ゲーム・ブラウザなど)と競合するとフレームドロップや音ズレにつながります。
配信は配信サーバー側でも処理を分担しますが、ローカル録画はOBSがすべて担うため負荷が集中しやすいです。
サンプルレートの不一致
OBSの音声設定とWindowsの音声デバイス設定でサンプルレートが異なる場合、音声データの変換処理が挟まって音ズレが発生します。配信では問題なくても録画でだけ顕在化するケースがあります。
MKV以外での長時間録画ドリフト
MP4やFLVなど一部のフォーマットでは、長時間録画中にタイムスタンプのずれが蓄積する「ドリフト」が起きることがあります。MKVはこの問題に強く、長時間録画に向いています。
解決手順
手順1 録画フォーマットをMKVに変更する
最初に試すべき設定変更です。
OBS → 設定 → 出力 → 録画
「録画フォーマット」のドロップダウンを「Matroska Video (.mkv)」に変更して「OK」をクリックします。
録画後にMP4へ変換したい場合は以下の手順で変換できます。
OBS → ファイル → 録画を再多重化
この操作で画質劣化なしにMKVからMP4へ変換できます。
手順2 エンコーダをNVENCに変更する
NVIDIA GPU(RTX / GTXシリーズ)を搭載している場合は、録画エンコーダをNVENCに切り替えます。
OBS → 設定 → 出力 → 録画
「エンコーダ」を「NVIDIA NVENC H.264」に変更します。NVENCはGPUでエンコードを処理するため、CPUへの負荷が大幅に下がります。
手順3 サンプルレートを48kHzに統一する
OBS → 設定 → 音声 → サンプルレート → 48kHz
次にWindowsのサウンド設定も確認します。
スタート → 設定 → システム → サウンド → 詳細設定
出力・入力デバイス両方のプロパティを開き、「規定の形式」を 48000Hz(48kHz) に変更します。
手順4 音声を別トラックで録音する
OBS → 設定 → 出力 → 録画 → 音声トラック
複数のトラックを有効にして、マイクとゲーム音を別トラックで録音します。これにより編集ソフトで後から音声を調整できます。
手順5 CPU使用率を下げる
録画中のCPU使用率を確認し、90%を超えている場合は以下を試します。
- OBSのエンコーダをNVENCに変更する
- ゲームのグラフィック設定を下げてCPU負荷を減らす
- バックグラウンドで動いているアプリを終了する
設定例
出力設定(録画)| 項目 | 推奨値 |
|---|---|
| エンコーダ | NVIDIA NVENC H.264 |
| ビットレート | 8000〜20000 kbps |
| 録画フォーマット | MKV |
| 項目 | 推奨値 |
|---|---|
| サンプルレート | 48kHz |
| チャンネル | ステレオ |
CPU: Intel Core i9-14900K
GPU: Nvidia RTX 5070 Ti
メモリ: DDR5 64GB (32GB×2) 6000MHz
SSD: 3ドライブ構成
電源: 1000W
CPUクーラー: ROG RYUJIN III 360
OBS: 32.0.4
キャプチャボード: AVerMedia GC573
トラブルが解決しない場合
- GPUドライバを最新版にアップデートする
- OBSを最新バージョンにアップデートする
- 録画保存先をHDDからSSDに変更してみる
- OBSの設定を初期化して再設定する
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まとめ
OBS録画だけ音ズレする原因と解決方法です。
- MP4形式の書き込み負荷が最多原因 → 録画フォーマットを MKV に変更する
- CPU過負荷 → エンコーダを NVENC に切り替えてCPU負荷を下げる
- サンプルレート不一致 → OBSとWindows両方を 48kHz に統一する
まず録画フォーマットをMKVに変えるだけで解決するケースが多いです。